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ダンスにはウェルビーイングが詰まっている。38歳のダンススクール経営者が国内外50校以上のスクールを展開しJリーグチームの公式ダンスを作るようになった理由が驚きだった。(前編)

ダンスにはウェルビーイングが詰まっている。38歳のダンススクール経営者が国内外50校以上のスクールを展開しJリーグチームの公式ダンスを作るようになった理由が驚きだった。(前編)

<はじめに>

 

近いようで遠いようで。

 

ダンスってそんな存在じゃないですか?

 

でも気がつけば…

 

◎2012年から日本の小中学校ではダンスの授業が必修化

 

◎2024年のパリ開催のオリンピックではダンスが新競技として登場

 

などなど!

 

着実にダンスは世界に広がっています。

 

なんで?

 

ダンス?

(EXILEや3代目のおかげ?笑)

 

そんな疑問に答えてくれるうってつけの人物を見つけました。

 

関西エリアを中心に国内外に50以上のダンススクールを展開する岩花玄さん。38歳の若き経営者です。

 

北海道から沖縄(さらには国外!)にダンススクールを展開するだけでなく、最近ではJリーグチームの公式ダンスのプロデュースも出掛けています。

 

岩花さんのお話を伺ってみると…

 

「ああ〜この人そのものがウェルビーイングだな」

 

ってことに気づきました。

 

 

 

  • 岩花玄さん

    岩花玄さん

    D.O.D株式会社代表取締役。1985年兵庫県生まれ。19歳で起業、38歳の現在では国内外(カンボジアにも!)に50以上のダンススクールを展開する行動力が服を着て歩いているような人。「人材に投資しているから全然儲かってないですよ〜」と笑顔で語るその姿は社会起業家そのもの。男前か!魅力がお腹いっぱい満載の若き経営者。

  • 大谷麻由香さん

    大谷麻由香さん

    大手企業に勤めながら今回はオレンジさんの記事を執筆することになった笑顔のカタマリ。ダンス歴10年以上。「インタビューしたい身近なウェルビーイングな人は?」って質問に「玄さん!」と即答。自身が通うダンススクールのオーナーに直撃することに。ダンスを楽しむダンサーとしての視点が秀逸なインタビューになりました。

Jリーグチームの公式ダンスを作るようになった経緯

大谷さん

聞きました!

 

Jリーグチームの公式ダンスをプロデュースしているんですか??

岩花さん

よくご存知で(笑)

 

はい、その通りです。

大谷さん

いったいどういう経緯でJリーグがダンスを?

 

サッカーしながらダンスするとか?(笑)

岩花さん

これには経緯があるんです。

実は、僕らの会社は幼稚園や保育園に「ダンススクール」をコンテンツとして売っているんです。

大谷さん

ちょっと待ってください!

 

コンテンツ、って、いきなり難しい言葉が出てきたじゃないですか!

岩花さん

すみません(笑)

 

コンテンツとして売るっていうのは、

 

「幼稚園や保育園のダンスの授業を弊社がプロデュースする」

 

っていうことです。

D.O.D株式会社代表取締役岩花玄さんのイメージ

岩花さん

幼稚園や保育園の先生ってダンスを教えることができませんよね?大抵の場合。

そこで、

 

「弊社がダンスを教えますよ」

 

ってご提案するんです。

 

幼稚園や保育園の中のダンスの授業を弊社が担当するイメージです。

大谷さん

確かに!

 

幼稚園とか保育園の先生がダンスを教えるのって大変そう。

大歓迎して受け入れられそう!

岩花さん

それがですね(笑)

 

最初は門前払いの連続だったんです。

園長先生にご提案しても、

 

「なんやねん、ダンスって」

 

って感じで。聞いてももらえませんでした。(苦笑)

大谷さん

え、そうなんですか。。。

 

園長先生がご年配の場合が多かったから?

D.O.D株式会社代表取締役岩花玄さんにインタビューしている女性のイメージ

岩花さん

そうかもしれません。

 

5年くらいで急激にダンスの市民権が向上してきたので感覚が追いつかなかったのかもです。

で、そこで考えたんです。

 

「ダンス」っていうのは年配の園長先生や経営者の方々にとって『違う世界の言葉』なんですよね。

だったら、、、

 

年配の園長先生や経営者の方々と『同じ世界の言葉』で話してあげる必要がある。

そこで考えたのが「絵本ダンス」なんです。

 

「ダンスの話をさせてください」って言っても「は?ダンス?…」ってなる。

 

でも一方で、

 

「絵本の話をさせてください」って言うと「どういうこと??」と興味津々で聞いてくださる。

大谷さん

絵本ダンス??

 

何ですかそれは!楽しそうな響き!

岩花さん

絵本のストーリーに合わせたダンスをやるんです。

 

その絵本もすべて弊社オリジナルで作りました。

大谷さん

えーーー!楽しそう!

D.O.D株式会社代表取締役岩花玄さんのイメージ

岩花さん

「ダンス」の頭に「絵本」がつくだけで興味を持ってもらえることが断然増えました。

で、1つの幼稚園に導入できると、それが実績となって次から次へと導入が広がりました。

大谷さん

ん?

 

ちょっと待ってください!

そもそも論で…

 

なんで幼稚園や保育園に展開しようと思ったんですか?

子供好きとか?(笑)

岩花さん

実はそれには戦略があります。

大谷さん

戦略!!!

 

経営者っぽい話が出てきました。(笑)

岩花さん

ダンスを始める1番低い年齢って3歳だと思ってるんです。

 

だからその年齢からダンスに触れる機会を作ることが重要だと思っていて。

その年齢で触れる「初めてのダンス」が弊社がプロデュースするコンテンツであることが大事だと考えています。

大谷さん

なるほど。

 

「初めてのダンス体験」がDODさんのダンス。

でも、、、

 

それがどう商売に繋がるのか?まだ見えないのですが、、、

岩花さん

ですね(笑)

 

順番に説明しますね。

例えば、、、

 

通っている保育園や幼稚園でお子さんが授業でダンスに触れあう機会があったとします。

 

すると、、、

 

そのあと小学校中学校と年齢が上がっても、そのままダンスを続けてくれる可能性が高いんです。

大谷さん

なるほど!

 

初めてのダンス体験、ですね。

岩花さん

で、、、

 

僕らはその幼稚園や保育園の近くにダンススクールを展開するんです。

幼稚園や保育園で「ダンスって楽しい!」って思う。

 

小学校に上がっても「ダンスを続けたい!」って思う。

 

で、近くに同じ系列のダンススクールがあったら、、、

 

通いますよね。(笑)

大谷さん

確かに!

 

ダンスって先生についていくもの。

 

まず一番最初に探すのは「もともと教えてもらっている先生のスクール」ですものね。

岩花さん

そしたら必然的に弊社のスクールに来てくれる。(笑)

大谷さん

賢いっ!

だから新しくスクールを作る時はまず近くにある保育園や幼稚園にダンスを導入することから始めています。

「絵本ダンス」を作ってからは提案の仕方もわかったので。

岩花さん

話はかなり遠回りしましたが…(苦笑)

 

Jリーグチームの公式ダンスをプロデュースしたのも同じような流れです。

Jリーグチームは地域のサッカー好きの子どもたちが集まりますよね。

で、裏を返せば、、、

 

「サッカー好きの子ども達」にしか訴求できていなかった。

大谷さん

確かに!

 

Jリーグはサッカー好きの人たちのもの。

岩花さん

で、、、

 

「ダンスと音楽に乗せてサッカーの良さを伝えていきませんか?」

 

ってJリーグチーム公式の絵本ダンスを提案したんです。

大谷さん

サッカーに興味がない人でもダンスや音楽に興味がある人はたくさんいます。

岩花さん

ダンスをしたい子(親)はサッカーに興味を持つきっかけができ、逆にサッカーチームのファンにダンスを始めるきっかけができます。

大谷さん

玄さんはダンスをもっともっと広げていきたいんですよね。

岩花さん

はい。その気持ちがとても強いです。

D.O.D株式会社代表取締役岩花玄さんのイメージ

岩花さん

従来のダンススクールって、ダンサー、つまり、ダンスを習いたい人や、もともとダンスに興味がある人向けなんですよね。

大谷さん

確かにそうですね。

 

私自身もダンスに興味があったから「スクールに通おう」と思った。

岩花さん

でもそれだと「パイの大きさ」が決まってしまうんですよね。

 

ダンスをやりたい人の人数がある程度決まっている。じゃあ論点は「どこのダンススクールに行くか?」だけなんですよね。

つまり、、、

 

パイの取り合いでしかない。

大谷さん

そうなっちゃいますよね、、、

岩花さん

それだと広がらないんです。

大切なのは、、、

 

もともとダンスに興味のない人や、それまでにダンスに触れたことがない人に、興味も持ってもらうことなんです。

 

ダンスって面白いかも!

 

ダンスをやってみようかな!

 

と思ってもらうことなんです。

ダンス=生涯スポーツと考えています。

 

だから顧客ライフタイムはめちゃくちゃ長い。

大谷さん

なるほど〜

 

だから「絵本ダンス」、

 

だから「Jリーグダンス」、

 

なんですね!

岩花さん

そうなんです。

 

もともとダンス習わせようと思っていない層の子供たちにアプローチできる。

 

これって既存のパイではないんですよね。新しいパイなんです。

少し難しい話をすると、、、

 

職業としてのダンサーってまだまだ不安定なものなんです。パイの取り合いをしているから収入や生活が安定しない。

だから、、、

 

そもそものパイを増やしてダンサーの仕事を増やさなければいけない。

そこから考えなきゃダメなんです。

大谷さん

ダンサーの労働環境や地位向上にも繋がるわけなんですね、、すごい!

楽しいだけじゃダメですものね。

 

仕事や生活が安定して豊かになって初めてウェルビーイングに繋がる。

D.O.D株式会社代表取締役岩花玄さんのイメージ

38歳で国内外に50校以上のスクールを展開するモチベーションの源泉

大谷さん

玄さんのモチベーションって何なんですか?

 

今で…

 

国内外に50校以上のスクールを展開しているんでしょう?

岩花さん

そうですね。カンボジアにも事業展開しています。

大谷さん

私は会社勤め。

 

玄さんのように次から次へとアイデアが湧いて出てくる経営者の方にお会いする機会はめったにありません。(苦笑)

そのモチベーションが知りたい。

D.O.D株式会社代表取締役岩花玄さんにインタビューする女性のイメージ

岩花さん

なるほど。(笑)

 

実は…

 

僕はダンスが出来ないんです。踊れない。

大谷さん

え、、踊れないんですか!?

岩花さん

そうなんです。(笑)

大谷さん

ダンスやったことも、、、

岩花さん

ないです。(笑)

でも、、、

 

それが良かったと思っています。

 

ダンスというものを客観的にみることができた。ダンサー以上にダンスの価値を感じることができた。

高校3年生の頃までにクラシックギターをやっていたんです。音大を目指したけどダメだった。

 

1浪して音楽とは関係のない大学に入ったけれども半年くらいで中退。

 

大学1年生の19歳のころに今のダンスの会社を起業しました。

岩花さん

最初はイベントを企画したことがきっかけでした。

 

高校の頃からダンスのイベントのプロデュースを素人ながらにやっていました。

 

最初は公民館を借りてのダンスイベント。

その頃から、、、

 

「プロデュースすることの楽しみ」

 

を感じていました。

自分が企画したことで誰かが活躍する。

 

そして、そのことを通してお客さんが沸いている。

 

それを見てとても感動したんですよね。

それが僕の原点かも知れません。

大谷さん

なるほど〜

 

ダンスを踊らない(踊れない?)からこそダンスというものを客観的に見ることが出来たということですね。

岩花さん

はい、その通りだと思います。

自分はダンサーではありません。

 

でも、、、

 

自分が踊れないからこそ客観的に見ることができる。

 

これって実はダンサーには出来ない。ダンサーには分からないんです。

D.O.D株式会社代表取締役岩花玄さんのイメージ

大谷さん

ダンサーには分からない。そうかもしれません。

 

だって、、、

 

ダンスってそもそも楽しいですもん。(笑)

ダンスが好きなダンサーは踊ることが楽しくて夢中になっちゃう。

岩花さん

そうなんです。

 

ダンサーやダンス講師は「職人」なんですよね。

ダンサーの「人の魅力」にファンがついている感じ。

 

ファンがついてコミュニティができる。

だからダンススクールの提供価値のコアはコミュニティ。

 

ダンスはあくまで媒介にすぎないんです。

大谷さん

なるほど。

 

それも「ダンスを踊らないから」こその視点ですよね。

あ、なるほど!

 

だからコロナの時期でもオンラインのクラスをやった?

岩花さん

はい。その通りです。

お話ししたように、、、

 

ダンススクールの本質は「踊ること」ではないんです。

 

ダンススクールの本質は「コミュニティ」。

だからコロナでスクールでのレッスンが出来なくなったとき何が一番致命的だったかと言うと「踊れないこと」ではないんです。

 

「コミュニケーションを取れないこと」が一番致命的だったんです。

岩花さん

だから、、、

 

めちゃくちゃ手間もコストもかかって赤字でしたけど(苦笑)

コロナの時期にレッスンをオンライン化してクラスを維持しました。

大谷さん

なるほど。。。

 

それも「ダンサーではない」からの視点ですよね。

玄さんの経営者としてのモチベーションって何なんですか?

岩花さん

3つあります。

一つ目は、自分が旅をしたい、ということです。

 

僕の人生の大きな部分を占めるのは仕事の時間。だから楽しいことは仕事の中で作ればいい。

 

例えば、旅をする。その旅先の街が好きになる。その街が好きになればなるどそこで仕事を作りたくなるんですよね。

 

そんな感じで、自分が外で自由に動けるためには会社に人材が育っていなければ成り立ちません。

 

だからこそ人材育成にはめちゃくちゃ投資している。ビジョンをめちゃくちゃ語るし赤字覚悟でいろんなことを任せている。

D.O.D株式会社代表取締役岩花玄さんのイメージ

岩花さん

二つ目は、子供たちの交流を作りたい、ということです。

 

ダンススクールは沖縄から北海道まである。年に一回の合宿をするとダンスを通じて交流できる。

 

親から離れて新しい世界に触れる機会が大切だと思っていて。ダンスは踊れるだけでコミュニケーションがとれる。グローバルでユニバーサルな意思疎通のツールなんです。

 

そんな機会を子供たちに提供したい。

三つ目は、海外でダンス教室事業を展開したい、です。

 

これは、自分の中ので事業の動機の根幹、ですね。

 

カンボジアで別の団体がつくった小学校の開校式に呼ばれたんです。そこでダンスをすることになった。するとめちゃくちゃ盛り上がるんですよね。そこで可能性を感じました。

ほんとうに凄かった。

 

まぁ、、、

 

僕は踊れないから見てただけなんですけど。(笑)

 

あの時の映像があまりに衝撃的で忘れられなくて。
 

大谷さん

ダンスの力ですね!

岩花さん

当のダンサーたちは気づいてなかったようですが。

 

外から見ていて本当にすごかったんです。

 

ダンスって言葉がわからなくても伝わるじゃないですか?まさにグローバルコミュニケーション。

そんなダンスをこの世界にもっともっと広げて行きたいんです。

 

ここまでのまとめ

ダンスが楽しい。ダンスが好き。

 

私自身ダンスを10年以上続けていられるのは、

やはりダンスを踊ることが楽しくてダンスのことが好きだからだと思います

 

ダンスを踊る

だからダンスが楽しくて好き

だから続けられる

 

でも、、、

 

岩花さんはダンスを踊れない(踊らない)のに、
誰よりもダンスの可能性を理解しているように思いました。

 

ダンスをしないからこそ気づいた「ダンスの可能性」。

 

どんどん可能性を広げる岩花さんが、
これから先に考えていることを後編では伺いました♪

(→以下、後編に続く)

<撮影・取材協力>

ニューラフレア

〒650-0037
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TEL:078-333-0808

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OR THIS ONEディレクター N N

株式会社MEETSHOPの取締役でオアディスワンのディレクター。得意なことは言語化と図式化と整理整頓。オアディスワンでは大手企業との協業や商品開発を担当。とにかく分かりやすく話す人。歩く納得感。兵庫県在住。

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